チェックしてみよう。

つーわけで久々の更新がいきなりこれですか。


「イベンターは大変だよ尊敬してよ」的ポジショントークがWebに上がってて、
これがなかなかツッコミどころ満載だったので、ちょっとチェックしてみようと思う。
ちなみに記事はこれ。
http://d.hatena.ne.jp/inuinu_for_Writer/20090526



>イベントの会場を借りるときからイベンターさんの戦いは始まっていると言っていい。
>イベントを開催しようという話は割とその場のノリで決まるが、実際開催する場合は事前の段取りが必要だ。
>まずイベンターさん各位に連絡を取る。 近辺で大きなイベントはないか、開催して問題ないかを確認するためだ。
>この段取りが抜けたために例大祭とかぶってしまって潰れてしまったイベントがある。

ここは全く間違ってないと思う。イベンターに連絡とか俺は取らないけど確認作業はしてます。
自分の開催するオンリーがサンクリ直撃とか嫌っしょ?


>イベント会場を借りるためには、知り合いのコネで会場を法人格で借りてくれる人を探す場合が多い。
>つまり、イベントでトラブルが起こった場合は名義を貸した人に最終的に迷惑がかかるのだ。
>この辺も覚えておいた方が良いことかも知れない。

ん?会場って自分で借りるものじゃ……いやそりゃ確かに法人にしか貸してくれない会場ありますよ、ええ。大概めちゃめちゃでかい箱ばっかですけど!
え、それともなに、MかKに会場借りないとイベントも出来ないような人なの?


>この段階で想定される入場者数と規模も決まる。 同時に主催さんはイベント開催に必要な人数を集めはじめる。
>ここでイベンター各位の連絡が生きてくる。
>イベント界隈は一種の相互補助システムで、たとえば昨年の例大祭ではコミケットのスタッフが応援に駆けつけてくれた。
>イベントにおいてはやはり経験がものをいう。 経験者が列整理するだけで効率は数倍になる。

スタッフの融通はあると思います。
規模が大きくなれば必然的に人数もいるようになりますし。


>一方で主催さんは告知のためのチラシを絵描きさんに頼むことになる。
>自分で書ければいいのだろうが、もちろん原稿料も発生する。 また刷るための費用も発生する。
>ここから主催さんの営業活動が始まる。 各種イベントに出向いてチラシを撒くのである。
>これもイベンターさんへの根回し、周知の為である。

んん?そりゃするために費用は要るのは当たり前なんですが、原稿……料……?
ああいや、まあそういうのもあるのかなははは。
各種イベントに出向いてチラシを撒くのは対サークルへのアピールのためだろ……。


>一方で、イベント開催に当たってもう一カ所行かないと行けない場所がある。
>それが警察署だ。 これもイベント開催が決まったときに同時進行で行う。
>あまり想定したくないが徹夜組などによる迷惑行為を考えないといけない。

んんん?そもそも徹夜組を想定する必要があるイベントって……。
消防方云々はよく聞きますが、警察はなかなか聞かない。
行かなきゃいけない場所ではないです。


>イベント告知用ホームページやオンライン受付も同時進行で始まる。
>このとき、様々な環境を用意してデバックが必要となる。
>財務書類を用意してサークルスペース代をプールする必要もある。
>サークルの案内状も必要となる。 これも経験者が居ると案内状の文言も洗練されるようになる。

デバックとか財務書類とかいちいち引っかかる単語が使われていますが、
まあ言ってる事はあってると思う。
「サークルスペース代をプールする必要もある」ってどういう意味なのかわからんけど。


>ここでようやくカタログの準備となる。 サークル配置先も決める必要があり、それは経験と勘がものをいう。 
>カタログの編集も相当時間かかる。 ある程度文言がテンプレ化することが望ましい。
>編集作業も規模によるが数週間かかる。 作る方は本一冊作るわけだからとんでもない手間となる。
>カタログを通しての啓蒙活動も載せないといけないためコストは割高になる。

んんんん?凄いツッコミどころがあってヤバイですよここ。
1行目はうん、そうね。2行目もまあ、ある程度のテンプレ化は重要だし時間かかるのも確かだ。
だからって数週間はねーよ>3行目 どんな規模だよ。
そしてもっとヤバイ4行目。啓蒙活動を載せる事とコスト高になる事の関係性を説明してくれ。
諸注意マンガを載せるのは本来なら不要なコストだと主張したいの?


>開催前の事前の打ち合わせをしつつ、各種機材類の準備がいる。当然それを置くスペースもいる
>カタログの当日販売分もあって幾つか倉庫なり部屋を借りないといけない。
>輸送代もバカにならない。 レンタル代金も洒落にならない額となる。
>名札類やパネル類、POP類を作成 救急用具などの準備なども行う。 もちろんここに費用が掛かる
>ここで分かると思うのがイベントは会場を借りる費用だけでなく恐ろしく雑費が掛かるのである。
>例大祭ではさらに、警備員を雇ったための人件費までかかる。
>彼らの打ち合わせのための日数もあるので実際に雇う期間は思った以上に長い。
>当然彼らに給料を出すしかない。 恐ろしいことになるだろう。

この辺で突っ込むのもめんどくさくなってきたんですが、
この文章が想定してるイベントってビッグサイト級開催のイベントなんですよね。
だから言ってる事がいちいち大げさでバカっぽい。
当日販売のカタログの為に倉庫がいるとか。何を言ってるんだお前は。
備品を揃えるのに地味にお金がかかるのは確かです。
音響機材とかを持ち込むイベントが結構あるのも確かです。
でも、普通にやってたら恐ろしくかかるってこたーねーよ。
あと、警備員雇う必要がある箱なんてビッグサイトインテックスぐらいです。
サンクリですら警備員とか居たか?確かに上記の会場なら必要だけどね!
そのうえ、普通は警備会社の担当責任者と打ち合わせておわりです。
打ち合わせに数日かかるようなやり方ってどういう雇い方っすか。


>運営は徹夜組もある程度対処しないといけない。 とある運営さんは前日のパトロールでほとんど一睡も出来なかったと話す。
>イベント時にグロッキーになるのはもってのほかだが、そうなるのも当然のことかも知れない。
>徹夜組は運営のコスト増加に貢献していることを認識すべきだ。 彼らを取り締まるためにほかの参加者がそれぞれカタログ代の形で
>100円位は負担していると考えても良い。

ハイハイ巨大イベント巨大イベント、と言う点を抜かせばここの文章は間違ってないことも無い。
コミケのカタログの値段の話で警備員の話とか昔出てきてましたしね。
まあやっぱり、99%の普通のオンリーイベントには必要の無い話ですが。


>イベントが終われば終わったで打ち上げがある。
>これまで参加してくれたスタッフの分呑み代は払わないといけないだろう。
>スタッフの報酬はこれだけである。 本当に割に合わない。

どこから突っ込めばいいんだ……もう疲れたよパトラッシュ。
打ち上げの代金の一部払ったりするぐらいならしてますが、って本当のツッコミどころはここじゃねえ。
「スタッフの報酬はこれだけである」とか、二つの意味でふざけんな。
1:どんだけきれいなジャイアンだよ。
2:そんなの無くたって色んな縁でスタッフしてくれる人は一杯いるよ!
報酬が欲しいからスタッフやってるわけじゃねえよ、そこにイベントがあるからだよ。


>ここまでやって収支計算となるが、結果的に持ち出しの方が増えて痛い目を見るケースが誠に多い。
>どうにか黒字に持って行ければいいがその場合は次回にプールされる。
>主催さんはほかのイベント関係者に祭り上げられることも多いので(悲惨すぎる)
>主催はかなしいかなその手間暇の割に、報酬どころか損をするケースが殆どだ。

おいおいおいおい、ポジショントークだけして具体的な数字の話は0かよ。
1行目の根拠になるデータ0じゃねーか。
お前が想定してる規模で持ち出し出たら6桁じゃすまねーだろ。
3行目以降はよくある話ですが、大体こういう世界に居る人って、
結局関ってるのが好きな人ばかりだしそうでなきゃ居られないよ。


>ここで考えてみよう。
>主催側にとって成功とは大きな事件がなく運営できたことを指す。
>大きな流れの中では参加者が快適にイベント参加するよりはまず大きな事件が起こらないことが重要となる。
>なにしろそうなった場合、イベント開催に当たって名義を貸した法人に迷惑が掛かるだけでなく
>同じ会場を借りた別のイベントに迷惑が掛かりイベント界隈から追放の憂き目にあう。
>こうなったら二度と主催はできないばかりか長年培ってきたコネまで失うことになる。

>だが、実際のところ参加者にとってすれば、費用をかけて手間暇かけて会場に行ったのに満足に物を買うこともできず
>サークルと満足に交流できなければ不満がばかりが貯まっていく。 サークル関係者やイベント当事者は自分の苦労を知らないでと
>思っているから「お客様意識」の名前でそれらの意見を封殺してしまう。
>かくしてそれらとギャップが開くばかりなのだ。 

まあ、大失敗は出来ない世界なのは確か。
文中の単語で突っかかるところが一杯あるけど無視。
お客様意識云々は今回の本論ではないのでノーコメント。
ちゃんと歩み寄れる方法はいくらでもあると思いますが。


>主催さんがイベンター各位に連絡をとるで分かると思うが、つまるところ主催はイベント関係者とコネがある人物でなくてはいけない。
>これがイベント界隈と言われるある種の閉鎖性を生む。
>たとえば収支報告ができないのもそのためだ。 収支報告で仮に大きな黒字が出たら、その人物に対する妬みとやっかみが襲いかかってくる。
>酷いケースだと内ゲバみたいなことになる。 そういう場面もそこかしこで行われているのが実態だ。

コネなんてなくても別にイベント主催は出来ます……。無いモノは作ってけばいいじゃない。
収支は、「俺あのイベントで○○万儲けたんだぜー」なんて公言しないのが普通の日本人だと思う。
金の話は表立ってしたくないってだけっしょ?別に特殊事情でもなんでもない。


>参加者はここまでの事情を知っておく必要があるかは置いておいて、ギリギリの範囲内で書いてみたが
>当然もっと想定しないといけないことはあってこれではとてもじゃないが足りないのが実情だ。
>同人はいる人みんなが参加者だという建前を貫くならこうした事情はもっと公開されてしかるべきだと思う。
>当事者意識を持てと言うならお互いが歩み寄らないと駄目だろう。
ギリギリの範囲内(笑)



全体的所感。


イベンターって単語を使って一般論仕立てにしようとしてるんだけど、色んな部分で全然だめ。
まず、この文章におけるイベンター=例大祭イベンター、もうちょっとぼかして言っても大規模イベンター。
だから中小規模イベンターには当てはまらない話が多くて既にデマの領域に片足突っ込んでる。


あと、主催業は別に苦行でもなんでもないよ。好きで好きで好き過ぎるからやるもんだよ。


つーか、この文章真に受ける子とかいたら本当に困るんですけど。
こういう中途半端なポジショントーク出すのやめてくれませんかね。


5/28一応追記
上記の文章は、対象の日記が注釈部が一切無い状態の文章の時に書かれたものです、と一応説明文を書いておきます。
注釈部は追記表記のあるなし関係無しに全て後で追加されてるものです。
注釈1とか、読んでるだけで頭いたくなってくるんですが、
これ以上突っ込み入れるのも疲れるのでまあ……。